2013年11月3日日曜日

瀬戸内国際芸術際に行ってきました!

以前から興味がありました、「瀬戸内国際芸術際」に行ってまいりました!


なぜ、そんなに興味があったかと言いますと、何と言っても「安藤忠雄」が設計した美術館等が幾つもあるからなのです。安藤氏の「自然の光、風」を建物に取り込むコンセプトが大好きな私は、
今では彼の大ファンなのです。

2010年以降、毎年、国内外から100万人近いビジターを吸い寄せる芸術際、また舞台は不便極まりない離島の数々、数千人に及ぶボランティア、
ビジターもボランティアも30歳以下の若者中心、などなど、今の日本では信じられないような活力の中心地、それが「瀬戸内芸術際」なのでした。

  • 直島
熊本から岡山まで新幹線、それから在来線で「宇野駅」へ。そしてそれから船で20分ぐらいで「直島」に到着。
1970年には約6000人いた人口も、今では約3000人に減ってしまっている。
そこに、何万人もの外国人、日本人が訪れてくる。
その魅力とは・・・
           





草間彌生作のカボチャは余りにも有名

カボチャの近くの、言わばアート地帯海岸は、自由に散策できる

散策していると、高級ホテル「ベネッセハウス」のお庭へと続く。ここもアート作品がズラリ。
  「ベネッセ ハウス ミュージアム」の有名な作品。もちろん、ホテルもミュージアムも「安藤忠雄」の設計。

韓国の有名なアーティスト「李 兎ハン 美術館」。これを見るために、たくさんの韓国人が
訪れる。もちろん設計は安藤忠雄。


私が今回の旅で一番見たかったもの・・「地中美術館」
美術館そのものを土の中に埋め込んである設計で、光と風、自然の調和が素晴らしい。
これも安藤忠雄の設計

地中美術館の一部





 美術館はもっとあるが、この「家プロジェクト」も発想が素晴らしい。
過疎化でどんどん崩れていく古民家とその佇まいを残そうと、古い家々で有名アーティスト達の作品が展開されいる。例えば・・・
                                 
古民家の柱だけを残し、水を張った座敷に伝統の明かりが映る作品

これは有名な千住氏の襖絵


この「瀬戸内芸術際」の仕掛け人は、ベネッセコーポレーションの福原總一郎である。
メセナを超えた域にある一連の文化活動に敬服してしまう!!





  • 豊島
ここはかつては石の産地で、かなりの賑わいと経済力があったらしい。しかし、その石の需要がなくなった今は、6000人いた人口も1000人に減ったそうだ。

石の産地だっただけに、開墾はさぞ大変だったに違いない。島のあちこちに、こんな美しい石垣が残っている。

この島は地下水が豊富で、昔から米の産地だったそうだ。しかし、過疎化とともに美しかった
段々畑はジャングルになりつつある。美術館近くの段々畑は、ベネッセの資金援助で、地域住民との協力で復活をしたらしい。宿の炊きたてご飯も美味しかった!!

目指すは「豊島美術館」。それはこんなに風光明媚な場所にある。


内藤礼の美術館。美術館自体が作品で、内部は水がクルンと出てきては、
他の水と出会って、小さなホールに流れ落ちるのを観察する。
そして、その時の微妙な音も鑑賞するように工夫されている。
天井には2つのホールが空いていて、自然の雨、風、霧なども作品の要素となっている。
素晴らしかった!
美術館の横のカフェでティータイム。これも美術館の中に入ったような
幻想的な雰囲気が良かった。


                 到るところにこんなアートも展示されている


                 もちろん、家プロジェクトも展開されいている
横井 忠則 美術館
  


  • 犬島
豊島から船で40分ぐらいのところにある、小さい島。一時間も歩けば全周してしまいそうである。
本当に離島で、豊島から船も数えるぐらいしかない。

ここは昔、銅の精錬所があったそうで、そのころは3000人ぐらいは住んでいたそうだが、いまでは50人まで減ってしまったそうである。
高齢化も激しく、平均年齢は73歳だとか。

しかし、ボランティアや旅行者は30歳以下に人達がワンサカと島に寄ってくる。
そういう人達を見て、お年寄り達の顔には笑顔がほころぶそうで、「瀬戸内芸術際」の目指すものも、そういう事だそうだ・・・納得である。


時代の流れで、わずか10年ぐらいしか操業しなかった,銅精錬所が今は
美術館として蘇る。
日本の経済効率一辺倒の工業化に警鐘を発していた、三島由紀夫の作品や、
住居の廃材等をモチーフにしてあり、素晴らしい。
現代日本も、この警鐘には耳を貸した方が良さそうである。








家プロジェクトも盛りだくさん
  • 旅人達との交流
この芸術際には、とにかく若者が多く来ている。また、アジア各国、ヨーロッパ各国からも本当に多くの旅行者が溢れんばかり。
そんな中、ひょっとした事で会話が弾み、冗談を言い合ったり、旅の情報を交換したり、写真を取り合ったりと、これも旅の楽しみの一つである。


韓国から視察に来られていた方達と。公務員をされていて、「韓国の多くの離島を
このように芸術で復活させたい」とのビジョンがあるそうだ。
公務員のあり方についての意見交換までしてしまい、とても面白かった。

 豊島の「お好み焼き屋」さんで知り合った若者達と、「豊島美術館」で再会!
こんな若者との交流も、瀬戸内芸術際が提供してくれるものの一つと言えそうだ。
犬島で、小さな酒店に寄った時の写真。まるでタイムスリップしたような
雰囲気のお店だった。

多くの旅行者を眺めて楽しんでいるお爺ちゃん。
昭和25年に銅精錬所が閉まるまでは、大きな銭湯を経営されていたらしい。
手招きをされたので行ってみると、銭湯跡に残された浴槽には、
大きな錦鯉が数匹泳いでいた。
このお爺ちゃんの自慢の品のようだった。
早朝散歩で出くわした、除草作業中のおばあちゃん達。
66歳の方が一番若くて、後のお二人は75歳、76歳だった。
でも三人ともとても明るくてお元気で、これが島の宝かな?




●旅の感想

「これからは、ある物を生かし、無いものを創る時代にしていかなければなりません。崩される前提で新しい物を作っても、みんな不安になるだけ。いい物なんて生まれるわけがない。
人類の役割が後世に価値を残すものであるとすれば、今あるものを壊すという考え方は間違っているのです。それをしっかり否定しないと。
そしてその上で、100年、200年残る、本当に価値あるものを考え、作っていけばいい・・・」
(ベネッセ会長、福武總一郎の言葉より)

福武總一郎については今まで無知であったが、なかなかの人物のようだ。安藤忠雄とも友人で、コンセプトは同じ方向を向いていると思う。
私も、「今ある中で何ができるか、創れるか、」を考えながら日々歩んで行きたい。
最後に、この旅を楽しく、無駄なく、より意義深くしていただいた、旅の素敵なパートナーのCさんに、心から感謝の礼を述べたい。  
Thank you so much !!  (*^_^*)