2010年11月8日月曜日

興味深いお話(No.17) ~ペルー政府は日系人を密かにかくまった~

橋田壽賀子脚本の「99年の愛~ジャパニーズ アメリカンズ~」を御覧になった方も多いことでしょう。本当に凄い、感動的なドラマでしたね。私は残念ながら第3話からしか見てないんですが、それでもすっかり感動してしまいました。
ふとした事で、そのドラマの事をペルー出身のデニスさんとお話してましたら、意外な事実が浮かび上がりました!
ここにそれを紹介させていただきます。

デニス)(私のパソコンの不具合をチェックしながら…)あ、オープンオフィスをインストールされたんですね。

私)えー、5年前に菊陽町にいた日系アメリカ人のALT(アシスタント英語講師)に、彼の曾おばあさんと、おばあさんの日系移民としての体験談を書いてもらってたんです。今度それをまとめて、PDFでアップしたもんですから。

デニス)日系移民と言えば、最近テレビでドラマがありましたね。

私)えっ、あなたも見たの!?

デニス)辞書を片手に見ましたよ。特に日系人だけで作られた戦闘部隊、442部隊の事は有名な話ですから、とても面白かったです。

私)へー、442戦闘部隊の事を知ってたの!?

デニス)もちろんですよ!世界的に有名な話ですよ。特に私は、英語教師コースを取ってた時に教科書に載ってましたので、授業でもお話がありました。
私達はPurple Heart Battalion(名誉戦傷戦闘団)と呼んでいます。

私)そうなの! そんなに良く知られてるなんて知らなかった。日本では知ってる人の方が少ないと思いますよ。私もそのALTの手記を訳した時に出できたんだけど、すっかり忘れてました。今度のテレビドラマで、改めて良く知る事が出来ました。

デニス)えっ、どうして肝心の日本人が知らないんですか?お母様達の世代は御存知なのでは?

私)私の親達は元より、親と同世代の方からその部隊の事を聞いたことはなかったと思います。

デニス)そうなんですか!どうしてでしょうね?  アメリカのスミソニアン博物館の「J」のコーナーには、その442部隊に関する本が、本棚の棚ひとつを埋め尽くしてますよ。私もそこに行って、何冊か読んだことがあります。

私)へー、すごいですねー!

デニス)「ノルマンディ作戦」と言うのは御存知でしょう? その作戦で、先頭を切って上陸して戦ったのも、その部隊だったんですよ。映画「D DAY」とかでも、その話は出てきますよ。

私) とても勇敢だったんですね。テレビドラマでもありましたが、自分の生まれた国アメリカへの忠誠心を示す事で、日系人への差別と戦いたかった、と同時に「大和魂」を見せて日本人の評価を高めたかったのでしょう。

デニス)日米戦争が始まってから、北米に住む日系人や日系移民の方達が何十万人と、収容所に隔離されたんですが、実はブラジルやペルー等の南米諸国にいる 日本人も隔離されようとしたんです。アメリカ政府が日系人を差し出すように、南米各国に要請したそうです。
ペルー政府は日本からの移民に何の恨みもありませんし、かなりの数の日系移民が良く働いて、ペルー社会に貢献してましたので、全員をアメリカに内緒で隠したんです。

私)そうなんですか! それで、どこにかくまったんですか?

デニス)それこそクスコのような、山奥の町や村に行かせたんです。今と違って昔は、そういう所へは誰でも簡単に行けませんでしたからね。
アメリカ政府の手もそこまでは及ばなかったようです。

私)そんなお話を聞くと、私も日本人の一人として、「ありがとう」と言いたくなりますよ。

デニス)私の父がよく言ってたんですが、子供の頃のある時期に、急に日本人が多くなったそうです。子供だったので理由は解からなかったようですが、ちょうどその頃が、日本人が隠れるために、父の住んでた村に大勢やって来たんでしょうね。

私)今日は歴史の表舞台に出ないお話を聞かせていただいたように思います、本当にありがとうございました。

*5年前にメールマガジンで発行してました、「日系移民の裏話」に興味のある方はこちらをどうぞ。
http://www25.tok2.com/home/milkeigo2/imin/nikkeiiminurabanashi.pdf