2011年11月11日金曜日

興味深いお話 No.24 「日本の未来は… 」

5年ぶりにペルー帰国されたデニスさんが、熊本に帰って来られました。久しぶりのペルーはどんな様子だったのでしょうか。また、とても興味深い人に出会われたとか。
すっかりリフレッシュされたデニスさんにお話を伺いました。

私) デニスさん、おかえりなさい!5年ぶりのペルーはいかがでしたか?

デニス)とても良かったです。ペルーはそんなに変わってませんでしたが、景気が良くなってました。



私)そうでしょうね。ブラジルやペルーは景気が上向きのようですね。御両親も 5年ぶりに息子に会えて、さぞ喜ばれたことでしょう。





デニス)はい、私もとても嬉しかったです。日本に帰りたくないとさえ、思ったほどですが、そういうわけには行きませんからね。あっ、そうそう、ペルーに帰る時にヒューストンで飛行機を乗り換えたんですが、その時空港でとても面白い人に出会ったんですよ。



私)へぇ、それは良かったですね。で、どんな方だったんですか?



デニス)アメリカのフォード社の、ある中間管理職の方だったんですが、広島のマツダで10年間働いた後、アメリカへ引き上げられる途中でした。
私)えっ?どうしてアメリカのフォード社の人が、日本のマツダで働かれたんですか?
デニス)マツダが1979年に経営危機に陥ったんです。その時フォード社が、マツダ株の多くを買い取って、96年には約33%を所有してたんです。フォード社はマツダの筆頭株主だったんですよ。



私)そうだったんですか!、全然知りませんでした。



デニス)今は色々な要因で、持株率も11%に減っていますが、フォード社は「もうマツダは切り捨てる」と決めたそうです。なかなか利益が上がらないそうで、赤字が累積する一方だそうです。
私)そうだったんですか。フォード社がマツダ株を全部手放すんですねー。マツダも苦しんでるんですねー



デニス)その人が言うには、「リーマンショック等の外的要因ももちろんあるが、大きな原因は日本独特の伝統的で複雑な経営&生産体制にある」との事でした。何かひとつの事をきめるにも、たくさんの過程を踏まえないといけないでしょ?例えば「これを作ってくれと頼んでも、審議過程が長く複雑で、決定までに時間がかかりすぎる。また外国人が直接注文してもまず通らない」のだそうです。これは日本では当たり前ですが、諸外国からすると「クレイジー」とも見えるんです。

私)確かにその傾向があるようですね。私のスクール生も会社員が多いんですが、よく「会議で来れません」で欠席が多いんです。外国人の先生からすると、 「なんでそんなに会議が多いの?」となるみたいです。

デニス)日本国内ではそれで良いかもしれませんが、外国ではちょっと通じません。その点、日産やソニー、パナソニック等は、海外の開発部門は全て外国人で運営し、外国のやり方でやってますから、海外でも強力に展開してます。マツダは古い体質から抜け出せないみたいで、それが利益が伸びないひとつの大きな原因となっていると、フォードは判断したみたいです。

私)グローバル化がどんどん進み、多くの企業が日本国内だけでは生き残れなくなってますから、改善すべき点は改善しないといけませんね。

デニス)その人はもう一つ、心配な事を言ってましたよ。
「日本では小泉政権以降、毎年総理大臣が変わっていて、政治がとても不安定になって来ている。はたしてそれで、これからの日本を強力にリードして行けるのだろうか?普通はトップがそんなに変わっていては何もできない。」

私)確かにそうですね。国内では「誰が総理になっても同じ」ぐらいの捉え方なのですが、海外から見ると政治の弱体化に映るんですね。

デニス)その人も言ってましたが、「日本の文化や人は本当に素晴らしい。日本は大好きだ。しかしこのまま行くと、日本の未来はないと言わざるを得ない」
僕も同感なんです。 I love JAPAN !

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