先ほど紹介しました、林典子の「人間の尊厳」の中に、自ら命の幕引きをした102歳のおじいちゃんのお話と写真が載っていました。
健やかに老いた老人を死に追いやったもの・・・一番の原因はそれは原発事故です。
102歳になって、自ら命を絶たせる国の取るべき進路は、原発ゼロを目指すべきなはず。
それなのに、今の日本の取っている進路は?
それなのに、今の日本の取っている進路は?
また、「年寄りは足でまとい」という考えを持たなければいけないほど薄くて冷たい、高齢者福祉の現状が浮き彫りにされています。
県立図書館の「文章勉強会」に通っていますが、1月のテーマが「震災から4年目を迎えて」でしたので、自由詩にチャレンジしました。
何もできない私ですが、今の思いを詩にしてみました
102歳
飯舘村で一番の長生きだったおじいちゃん
自然の懐に抱かれて
102年もの
穏やかな時が流れていた
健やかに老いた日々は
鳥のさえずりに包まれ
四季の花に彩られ
風は頬を優しく撫でていただろう
原発事故が起きるまでは
事故の後
村は全域計画的避難区域になり
突然人も動物も鳥も
何も住めなくなってしまった
「100歳を超えた年寄りは、避難の足でまといになるだけ」
そう思ったおじいちゃんは
静かに心に決めた
お墓に避難することを
102歳に自ら別れを告げたその日
四月のうららかな春の陽は
おじいちゃんの心の何を包んだのだろうか
地震への怒りか
原発の安全性を信じ込ませた政治への憤りか
それとも愛憎の全てを溶かし込んだ感謝の気持ちか
その年の福島県内の四月から六月までの自殺者は160人
原発事故が無かったならば
この数字はずっと少なかったことが
ぞの前年までのデータが証明している
ぞの前年までのデータが証明している
日本の取るべき進路を
教えてくれた
102歳の幕引きであった
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