インドの旅ストリー 4

今日は土曜日でカスミさんは手芸の発表会があるとのことで、代わりに旦那様がガイド役をしてくださった。自分達だけでも動けるんだが、運転手付きの車があるのは本当にありがたい。

旦那様は会社から別のドライバー付きの車を与えられていて、この日はその車で観光させていただいた。ここまでしてくださって感謝、感謝しかない。

休日のせいか、通りもいつもより若干混んでないようだった。

「今日は世界遺産クトウブミ―ナ―ルとその近くにあるもう一つの世界遺産を見に行きます」

と旦那様が言われると、初めて聞くその名前に期待が膨らむ。

宿から約１時間で到着したが、入り口には学校の見学旅行かと思われる子供達がたくさん！　　その遺跡の重要さが分かる気がした

。

もう1700年は経っているほどの古さであるが、鉄の純度が100パーセントのため、未だに錆びていない驚異的なアイアン　ピラーというのも珍しくて、その価値に納得した。

歩いていると美しくも古い、高い石の塔がいつも目に入り圧倒される。

これは13世紀中頃（約75年をかけて完成）作られた塔で、

高さは約73メートル（世界で最も高い煉瓦造のミナレットの一つ）だそうだ。

建設は、奴隷王朝の創始者クトゥブッディーン・アイバクで、この人は北インドでイスラム政権を確立した人物だそうだ。

古代の美しい遺跡の世界に浸った後は、わりと近くにあるもう一つの世界遺産で水の遺産でもある階段式井戸を見に、歩いて行った。
すぐ近くのはずが、いつの間にか裏道を通っていて、正規ルートの倍の距離を歩いてしまった。でもその小路沿いにあった集落は、まさにイメージ通りのインドで、彼等の生活を垣間見ることができて興味深かかった。

これは階段井戸と言われ、、水の確保と貯蔵を目的とした構造物で、特に乾燥地帯で発達したそうだ。地面の深くまで掘られた井戸に、階段で降りていけるようになっているのが特徴だ。また単なる井戸ではなく、宗教的・社会的な集会の場でもあったそうで、

多くは女性たちの社交場でもあり、地域コミュニティの中心的存在だったという。

古代に思いを馳せた一日だった。