2025年11月8日土曜日

インドの旅ストーリー 1


  
羽田空港で(わ、寒い)と思った約9時間後、私達はデリーの空港に着いた。
飛行機を降りない前から長袖のシャツが暑く感じられたが、気温は機内放送によると28度ということで約2.3週間前の熊本を
思い出した

飛行機を降りて広い、広い飛行場をまるでウオーキングしているかのように(まだか、まだか)と思いながら歩くと、やっとイミグレーシヨン
にたどり着いた。
パスポート、入国カード、e―visaと手元に揃え、夫にもその指示を出し順番を待っていると、案外早く自分の順番が回ってきた。

どこかヨ―ロッパ系の風貌がある審査官が黙々と書類に目を通し、機械で顔認証し何の問題もなくパスした。
ただ、英語が得意でない夫のために私は一言残して、審査官の前を通過した。何とこれが意外な展開を生んだのである。

審査官は夫に何か言ったようだが、夫が分からなかったからか、後ろで待ってる私に次のように大きな声で言ったのだ。
〃Is he your husband?〃
おまけに手招きもしている。
私はまた審査官のもとに帰った。
〃Yes, he is my husband.〃と私が答えると、
〃He is your husband.  He is yourhusband.〃 と 何度も言うので
私も冗談に答えてあげたくなり、英語で次のように言った。
「どうして何度も尋ねるのかな?私ってそんなに若く見えるの?」
すると審査官は次のように答えた。
「あなたは16歳のように見える。」
夫と私は大笑いをした。
そして、このままで終わらせるわけにいかない私は次のように言った。
「インドは大好きになった!日本では誰もそんなこと言ってくれないから」
審査官は「私は言ってあげるよ」と胸に手を当てて言った。
そんな冗談の中で、夫の審査はあったのか無かったのか分からないうちに終わった。
最後に私が「Have a good evening」と言って、審査官は心を込めたように、「さよなら!」と言ってニッコリしてくれた。
インド旅の意外な幕開けであった。

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